機械話:話題を与える装置

まいど
田舎では、とはいっても、豊かな田園の広がる田舎ではなく
特に産業はないけど、住宅地だけはあるような小さな町では
日中、いい歳をしたおばさま達が犬に引っ張られて散歩をするというか
道端で適当な立ち話をしている光景を、よく目にする

この「犬」と、TVと携帯電話とは
もしかしたら大きな共通点があるのではないかと思ったので
そんな話を

共通点とは、「話題を提供する話の種」だということ

おばさま達の話題といえば
「お子さんどこの学校?」「お孫さんは元気?」みたいな話が多く
そういう時期を過ぎてしまうと
「可愛いわんちゃんね。」
くらいしかないようだ

まぁ、総じて、自分から話題を作り出して提供するということが
苦手なのかもしれない
話題の本は片っ端から読む、という読書家の人たちで
国語が得意という人が少ないのも、そういう現れだろうし

TVも同様だろう
電源を入れれば、向こうが次々に話題を押し出してくれる
…敢えて、情報とは言わないことにするけれど

携帯電話も、同じようなもの
ドコモやauが大きなシェアを持った理由の一つには
向こうからどんどん話題を提供して、「話についてこさせた」
というのも、あると思う

一方WILLCOMがシェアを取れなかったのは、その裏返しだろう
工夫次第でいろいろできる環境を提供してくれるキャリアだけれど
それってつまり、向こうから話題を提供してはくれないわけで
自分で話題を作れない人たちは、やってこないのだと思う

音声定額はいいサービスだなぁ、とは思うけれど
その電話をかける側には、自分から話題を作り出す能力が要るから
いわゆる三大キャリアに先に手を出した人たちにとっては
そもそもそういう能力に向いてないわけだから
いくら定額で話せるようになっても、使いようがないのかもしれない

パソコンが、数こそは普及したけれど
言語を操りプログラムを組む、という時代は日陰者で
インターネットという話題の普及で急に広まったのも
同じような事情なんだろうなぁ…

商売としては、TV業界も携帯業界も同じようなことをしていて
同じように客を集めているのだから
そりゃ、携帯が普及すればTV業界の取り分も減るだろうな
と思う

基本的に、消費者は情報に対して受け身なわけだから
積極的に話題を押し出して、次々に見せられる携帯の方が
TVよりも分があるんだろうけど

携帯のメールが大して送信できなくてもよかったり
通話系の機能がさほど重要視されなかったりというのは
要は、自分から情報を出すことがないわけだから
必要ないんだろうなぁ…

携帯の端末が次から次へと発売されるのも
話題を提供する商売として、必要不可欠なものと言えるかもしれない
WILLCOMはその点でも、話題を押し出すキャリアではないし
でも、ユーザーは自分たちから引っ張る層だからちょうどいいのかも

てなことを考えてみると、携帯電話業界のシェアというのは
各社のサービス提供能力というよりは
そもそも日本人の情報に対する姿勢で
ほとんど決まるような気もする
裏を返せば、シェア分布・所持分布を見れば
情報を作る側に要るのか、情報をもらう側にいるのか
判断材料になるのかもしれない

…ならないかもしれないけど

ではでは
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by aoioe | 2006-06-26 09:24 | 機械話


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